『ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法』を読んでみた

杏夏

こんにちは!TOEIC885点取得、IELTS6.5取得の杏夏(あんな)です。
最近出会った素敵な本をどうしてもシェアしたかったので、熱い思いをぶつけました。

「英語や外国語を話せるようになりたい」

こういった願望を抱いたことがある方は多いのではないでしょうか。私も勿論そのうちの一人だからこそ、26歳から30歳を超える今でも英語の勉強を続けています。その一方で、実際に勉強を始めてみると「言語習得」の高い壁の前に立ち尽くし、心が折れてしまうことも多いはず。かくいう私も英語を26歳からずっと絶え間なく英語を勉強していたわけではなく、1年近く英語から離れていた時期もありました。強烈な挫折を味わっていい大人が悔し泣きしたこともあります(笑)

ですが、今回ご紹介するこの本でそんな世界観がガラッと変わったように思います。正直言って最近読書をあまりしていない私が一気に一冊読み切って、更に重要な部分を読み返したなんて自分でも信じられませんが、それだけ読む価値がある本だと思ってます。

書籍紹介

今回ご紹介する本はこちら。

外国を学んでいる方には絶対読んでほしいと思った一冊でした。
5.0

著者

おそらくすでにご存知の方も多いかと思いますが、著者はYouTubeで様々な言語を駆使して世界中の方とコミュニケーションを取っている動画を上げているKazu Languagesさん(以下、Kazuさん)です。

約5年間で12か国語を習得したというKazuさん。彼の動画を見ていると目に見えない言語の力にいつも感嘆させられます。動画内で、まずは英語で軽く挨拶をして、相手の出身地や母国語を聞き出した後に、Kazuさんが話し相手の母国語で話し始めた瞬間に、うわべだった会話が一気に盛り上がり、心理的な距離がグッと近くなって、次の話題を探す必要もなくなる瞬間は何度見ても楽しいですし、心躍るものがあります。

本書を読む前にKazuさんの動画を見てみると、内容がスッと理解できると思いますのでオススメです。

読んでみた感想

私はそんな素敵な動画を見ているうちに彼がどうやって言語を学んだのか気になって仕方がなくなってしまったんです。その答えのようなものが本書には細かく記されていて「買ってよかった」という感想しか出てこないほどです。

勿論、本書で語られている「どのように言語を学んだのか」という方法論もとても貴重で明日から実践できるものばかりだったのですが、それ以前にKazuさんの言語との付き合い方の一部が垣間見れるからこその「方法論」がスッと腑に落ちてくるのです。というのも、「私はなんで言語を習得したいのか?」という原点に立ち戻らせてくれる内容だからです。

Kazuさんの動画を見ていると必然的に気づくと思いますが、Kazuさんはその言語自体だけではなく、その言語を話している人、場所、歴史のある程度の知識を持っていらっしゃいます。「どこに住んでいるの?」という会話になったときにスッとその国の首都の名前が出てきたり、別の土地名が出てきても「ここらへん?」とある程度予想がついていたり。「なんでこの言語を勉強しているの?」と相手に質問されると「文化に興味があるから、もっとその国について知りたいから」とお答えになることが多いのです。

恥ずかしながら、私は今まで英語を勉強してきて「なぜ英語を勉強しているのか?」と聞かれたら「仕事で必要だったから」と答えていましたし、英語が使われている国の文化や歴史を調べようと思ったことがありませんでした。しかし、Kazuさんはそこに興味を持ち、学習のモチベーションにしていらっしゃることがよく分かります。実際に国を訪れていたりもされていて、そもそも「言語」というものに対する捉え方が私みたいな人間とは異なっているのだと見せつけられました。

Kazuさんは言語をコミュニケーションを取るためのもの、と振り切っていらっしゃって、「その為の学習方法」が確立されています。私は今まで英語を勉強してきた中で「目的」がコロコロと変わって来ていました。最初は仕事のため、次は試験のため、ネイティブと話したいから…など。そうすると学習方法もコロコロと変えていく必要性が出てきてまるで迷路に入ったかのように勉強迷子になってしまいました。(今も迷子かもしれません)ですが、Kazuさんのように目的が「コミュニケーション」からブレずに居れることで、学習への迷いもなくなっていくように感じたのです。

もちろん、この教材を、このくらいの期間で、このやり方で学ぶ、といった内容もふんだんに含まれています。内容はすべて貴重で、参考にしたいものばかりでスマホにメモを取りながら何度も読み返したほど有益なものでした。

ですが、本書からはもっと大切なものを頂いた気がしています。私は最近英語以外に他の言語を学びたいなと思って、ドイツ語に興味を持ち始めていました。今までだったらすぐ本屋さんに行って教材を探していたと思います。ですが、本書を読んでみて、今回はアプローチを変えてみました。まずはすぐに学習に入るのではなく、「私はなんでドイツ語に興味があるのか、どんなところに惹かれているのか」を考えてみることにしました。YouTubeでドイツの風景を見たり、ドイツの歴史を調べてみたり。そうしていくうちに自然と学びへの意欲が高まっていくのを感じましたし、自分の中での学ぶ理由が棚卸しされていく感覚があり、「早く勉強したいな」とまで思いました。英語と違って文法や発音を何も知らないに等しい言語を学ぶのは骨が折れることだと思いますが、このワクワク感が今後もきっと私を助けてくれるのだと思いますし、こういったプローチの仕方は本書を読まなければ知り得なかったものだと思います。

今まで何度も言語学習に挫折したことのある方や、英語以外の言語を学んでみたい方、是非読んでみてほしいです。Kazuさんはもちろん凄い方で、私のような一般人とはなにか能力的に違うのかもしれませんが、私が一番感じた違いは「興味を持つ力」だと思いました。Kazuさんの言語、国、文化、人に対する強い興味が、12カ国語を学ばれる土台になっているように感じ、私は個人的にKazuさんを「興味を持つ天才」と思っています(笑)

「言語」という鍵で新しい世界の扉をこじ開けまくっているKazuさんの頭の中を覗いてみたい方は必読書だと思いました。私もKazuさんみたいに、とまでは行きませんが言語を使って新しい世界をどんどん見ていきたいなと思う今日このごろでした。

この記事を書いた人

杏夏 / Anna

大学時代のTOEICの点数は300点台。仕事をきっかけに、26歳から英語学習を始め、TOEIC885点を取得後、IELTS6.5を2023年に取得。英語学習を約7年継続してきて感じたこと、悩み、失敗談など赤裸々に語っていきます。最近はドイツ語も勉強中。フリーランスとしてWeb制作・Webデザインをしているのでそんな話もするかも?